Introduction

2021年5月に緊急事態宣言の間をぬって初めての上演を迎えた作品。

一人芝居''Queen of Bandits''。

横山真希にとって、人生初の一人芝居である。


コロナ渦においてカンパニーでの活動が大きく変化し、個人としての自分と向き合った時、あまりの実態のなさに愕然とした。とにかく今、何かやらねば、行動を起こさねば。。

思い出したのは、数年前に読んだある作品の構成段階のもの。

そして、その中の一人のキャラクターの人生が書かれたページに心奪われ、これを一人芝居でやってみたいと夢見たこと。

作者の加世田さんは、一人芝居への改変を快く受け入れてくださり、この作品が生まれた。


登場するのは、名前が変わり、身分が変わり、3つの人生を生きた女。

この人ほど激動ではないけれど、時代が大きく変化し、環境が変わり、生き方を見つめる自分。

作中に出てくる言葉。何がしたいのか、何が欲しいのか、どう生きたいのか。

自分で発した言葉がダイレクトに自分に向けて投げつけられる感覚も何度となく味わった。


この作品を観た方が言った。

これは一人のアーティストの生き様である。と。


時におかしく、時にシリアスに。

ダンスや剣舞でお話を紡ぎ、魅せる。