景色を見る。
リハーサル。芝居を丁寧に見直す。
ナレーション的なところも自分が喋り、セリフもいろんな人の言葉を自分で喋る。
その人の立ち居振る舞いで、その人の表情で喋ることもあれば、
ロマニのままの姿で、ロマニに話しかけてくる人の言葉を喋ることもある。
そう。
てんてこ舞いなのです。
次から次へと’’文字’’を喋り続けていた私。
ロマニは何を見ているの?何を感じているの?
「街に到着した」って言ってるけど、どんな景色を見てここまで来たの?
ナレーション的なところも、私の発し方が少し変われば、対象の人物の様子が大きく変わる。
「少年は走り寄り、」と言うとして、例えばスピード。
早く発すれば、少年は勢いよく走りよったとイメージするかもしれない。
ゆっくり発すれば、そっと近寄って来たようにイメージするかもしれない。
(こうやって書くとそりゃそうだろ、って感じもするのですが、息を吸って吐くようなスピードで、自分と、相手と、周りの人と、ナレーションと入れ替わるもので...てんてこ舞いなのです。)
こんな風に細かく細かく。
演出の加世田さんは緻密にアドバイスをくださる。
正直なところ、シーンによっては本当に一言一言止められるもんだから、あまりの自分の足りなさに情けなくなるし、苛立ちも感じることもある。内緒だけど。
私がどこまで景色を見れるか。匂いをかげるか。風を感じられるか。
私の目を通して、観ている方は世界を見る。
見てもらいたい。感じてもらいたい。
諦めずにどこまでも掴みにいこう。
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